今回は、「Scratch 1.4」と「2.0」以降で名前・機能などが異なるブロックについて解説していきたいと思います。
基本的には、バージョンによって名前が違うだけのブロックが多く、機能が異なる場合でもそれほど大きな変化はありません。
[背景を~にする]
「2.0」「3.0」では、スプライトでも[背景を~にする]や[次の背景にする]が使用できましたが、「1.4」ではステージを選択している時だけ使用できます。
また、背景の番号を調べるブロックもステージだけにあります。
1.4でスプライト側から背景を変更したい場合は、[メッセージ]や[変数]をうまく利用する必要があります。
背景の名前・番号は、カテゴリー「調べる」にあるブロックで調べることができます。
[すべてを止める]
1.4では他のバージョンと違い、[~を止める]が2つのブロックに分かれています。
「このブロックがあるスクリプト」と「プロジェクト全体」を止めるブロックはありますが、
「スプライトにある他のスクリプト」を止めるブロックだけは1.4に用意されていません。
「スプライトにある他のスクリプト」を止めるブロックは、[変数]などで代用することができます。
[~のドラムを()拍鳴らす]
[~のドラムを()拍鳴らす]の基本的な機能はほとんど同じですが、指定できるドラムの種類が1.4の方が圧倒的に多いです。
2.0・3.0のドラムは[18種類]ですが、1.4では[46種類]のドラムがあります。
「シンバル1・シンバル2」「ショートホイッスル・ロングホイッスル」のように、2種類以上の音が収録されている楽器もあるので、種類が多くなっています。
さらに[楽器を~にする]では、2.0・3.0が[21種類]に対して1.4には[128種類]の楽器があります。
[ピアノ]や[ギター]、[フルート]などの他に[ヴァイオリン][合唱団][効果音]、さらには[ヘリコプター]や[電話のベル]などもあります。
[()を丸める]
カテゴリー「演算」にある[()を丸める]は、[()を四捨五入]と全く同じブロックです。
1.4では[()を丸める]だった名前が、2.0以降で[()を四捨五入]に変更されました。
また、[()の~]では「切り下げ」「切り上げ」が使用できないようになっています。
「切り下げ」は数値を[-0.5]してから、「切り上げ」は数値を[+0.4]してから四捨五入することで再現できます。
次回
今回は、「2.0」「3.0」で名前・機能が異なるブロックの解説をしました。
「1.4」にある[~のドラムを()拍鳴らす][楽器を~にする]は、楽器の種類が多いだけでなく、
同じような音でも音量・時間が違う音が収録されている場合もあるので、素材に困った時は頼ってみると良いでしょう。
次回は、Scratch 1.4にある「拡張機能」の解説をします。